
「外国人による日本語弁論大会」

日本の社会や文化に深く接している世界の人々が日本語でスピーチをすることは、彼らに日頃の学習成果を発表する機会を提供するとともに、それを聞く人々には日本認識の新たな視点を提供します。1960年、第1回大会が開催され、1998年からは日本の各都市にて開催されています。第62回大会は、佐賀県佐賀市にて開催されました。

■ 第63回 外国人による日本語弁論大会(2022年度)
The 63rd International Speech Contest in Japanese
第63回(2022年度)「外国人による日本語弁論大会」休止のご案内
過去2年程にわたる新型コロナウイルス感染症拡大により、外国人の方々の日本への入国制限措置が継続された結果、同大会への参加主体である大学生、高校生、国際交流員が大幅に減少しています。また、入国制限が緩和されても、入国後、大会に参加できるまでの準備にはかなりの時間を要することが想定されます。これらのことから、大会に必要な応募者数を確保できる目途がたたず、誠に残念ですが、2022年度の同大会は休止することといたしました。
来年度、2023年度に向けては、新型コロナウイルス感染症の状況を見ながらも、開催に向けた努力を継続していく所存です。
■ 2023年度(第63回大会)以降の開催地募集中!→ 開催地募集について詳しくみる
お問い合わせ先: 一般財団法人国際教育振興会「外国人による日本語弁論大会事務局」
e-mail: benron@iec-nichibei.or.jp Tel: 03-3359-9620
■ 第62回 外国人による日本語弁論大会(2021年度)
The 62nd International Speech Contest in Japanese
第62回はコロナ感染症拡大のため無観客にて開催いたしました。
- 日時
- 2021年5月29日(土)午後1時開始
→ 出場者一覧、大会結果はこちら
- 会場:
- 佐賀市文化会館大ホール
- 応募受付期間:
- 2021年3月1日(月)から4月15日(木)
- 主催:
- 国際教育振興会、国際交流基金、佐賀市
- 後援:
- 外務省/文化庁/佐賀県/佐賀県教育委員会/佐賀市教育委員会/公益財団法人佐賀県国際交流協会/佐賀市国際交流協会/一般社団法人佐賀市観光協会/国立大学法人佐賀大学/佐賀女子短期大学/西九州大学・西九州大学短期大学部/ヒューマンアカデミー日本語学校佐賀校/佐賀県日本語学習支援カスタネット/NHK/NHKエデュケーショナル/日本語教育学会
- 協賛:
- キッコーマン株式会社/専門学校新聞社/にほんごの凡人社/リコージャパン株式会社/株式会社スリーエーネットワーク
第62回実施要領、申込書などはこちら → ポスター → 実施要領 → 申込書(Word) → 申込書(PDF)
■ 第62回大会(2021年度)スピーチ動画
出場者12名のスピーチは以下をスクロールしてそれぞれご覧になれます
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「させて頂きます!」
クラ コフィ ガエル ファビエン
コ―トジボワ―ル出身、宗教法人 団体職員
日本に来てから学んだこと、謙虚さ、積極性、責任感、全力を尽くすなどは全て、「させて頂きます」という言葉に凝集されていると感じています。自分が会社や学校、家、どんなところでも、本当に役に立ちたいと思えば、積極的に行動するのです。言われてする姿勢から、自分から気付いて積極的に「させて頂く」ことによって、自分自身が成長し、大きく学び、人も付いてきてくださると、思います。いずれアフリカに帰って、自分の姿を周りに示していきたい。そのためにも自分を磨いていきたい。させて頂きます!という人が増えれば増えるほど世界恒久平和に繋がることをお伝えしたいのです。
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「私にとって一期一会は…・」
カルラ ラミレス アラノカ
ボリビア出身、ヨシダ日本語学院 日本語学校生
言語、心理学、演劇を学びました。歌ったり、異なる文化について話したりするのが大好きです。私は何年も前から日本に来ることを計画し、ボリビアのラパスに住む日本人の先生に日本語を教えていただきました。今、私は日本語能力試験N2を取得するために新しい生活を頑張っています。私たち一人一人が何かを共有することができるといつも考えており、私はみなさんと文化や経験を共有したいと思っています。だからこそ、このスピーチコンテストに参加するという素晴らしい機会に恵まれたことへ感謝しています。
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「我が恩師、日本」
サインブヤン オドバヤル
モンゴル出身、リングイスト語学スクール代表
福島学院大学 非常勤講師
幼いころの私は、暗い子供でした。人と話すことができず、ある意味恐怖症を持っていました。高校からの夢が経営者になること、その先、政治家になるという夢を抱くようになり、少しずつあらゆるスピーチ大会に出るようにしていました。学生時代、全日本学生英語スピーチで2位をとりましたが、1位にはなれませんでした。ずっと引きずっているその後悔をなくし、スピーチを認めて頂き、また次のステージに自信をもって挑みたく応募しました!
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「十色の世界」
タイラー バートン/外務大臣賞
アメリカ出身、米沢市 国際交流員
「私は普通のアメリカ人女性の格好をしていますが、実は一般人とは違うという秘密を抱えています。何だと思いますか?教えてあげるけど、内緒にすると約束してください。」アメリカは、もちろん「ダイバーシティー」のある国ですが、国際交流員として2年間山形県に住む経験から日本にもかなり多様性があると気が付きました。「十人十色」のことわざのように、みんなは自分の色があり、それに世界の多様性が現れています。私が気付いたこの多様性について皆さんと共有できれば嬉しいです。
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「奇跡」
キム ヨセフ
韓国出身、会社員
人間としてもつ自然な考え方さえ、政権によってコントロールされる自由のない国北朝鮮での23年、世界と交流が断絶された国で生まれ育った私にとって北朝鮮で学んだすべてが真実であり、世界で最も祝福された暮らしをしていると思っていました。好奇心旺盛な幼いころの私はお隣の国日本に興味を持つようになり、いつか日本へ行ってみたいと思っていました。しかし、一般国民には許されていない海外渡航、夢を叶えるために命懸けの脱北に挑戦し、今日本にいることが「奇跡」です。
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「日本の皆さんと一緒に、夢が持てるように!」
マリア ブリジット マバレン/佐賀県知事賞
南アフリカ共和国出身、神戸情報大学院大学 大学院生
自分自身にチャレンジし、自分の人生のストーリーと人生の探求を続けるためのインスピレーションをシェアしたいと思っています。このコンテストに参加することは、あきらめず、日本語の勉強を続ける励みになりました。さらに、JLPT(N3)にチャレンジする決心の後押しにもなりました。私は日本に住んで約5年、日本人と仕事をして7年になりますが、日本文化の深いところにある、意志の強さにとても感動しています。私の生活は日本の仕事の倫理やライフスタイルに非常に刺激をうけており、それと融合していますので、それがどのようにして起こったのかを皆さんとシェアしたいです。
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「誤解されやすい東京都民」
オウ シンセン
中国出身、二松学舎大学 大学院生
佐賀県唐津市の友好都市である中国江蘇省揚州市出身です。ポジティブで、人とコミュニケーションすることや思索すること、挑戦することが大好きです。新しい環境に入ったり、新しい事物に触れたりするときには、できるだけ早くそれらに馴染もうとするために、既にそこに携わる人の考えを参考しがちです。その情報がとても便利なツールであることは否定できませんが、全部を真に受けると、それは大きな落とし穴になりかねません。物事を判断するときには、「耳」より「心」を大事にしてもらいたくて、この度この大会に参加しました。
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「方言がほんま好きじゃけぇ」
プレマナ クリス ハディアン/主催団体賞
インドネシア出身、広島大学 大学生
私は関西弁と広島弁が大好きです。大阪と広島に暮らして、標準語で喋る日本人が少ないことに気づきました。最初は方言で話しかけられたら、色々分からなかったが、時間が立つにつれて、方言が好きになりました。方言は日本語の一つの魅力で、その魅力を多くの外国人に知ってもらいたいと思い、弁論大会に応募しました。
「感謝していること」
シャン ゼーラ ゼディ/文部科学大臣賞
アメリカ出身、佐賀市 国際交流員
日本に来てからもうすぐ3年になります。この間、自分自身について、大人になることについて、人生を生きることについて、そして感謝することについて、たくさんのことを学んだと思います。私はインド人の両親のもと、アメリカで育ちましたので、周りの人との文化の違いには常に慣れています。違いによって孤立するのではなく、その違いを祝福し、違いがもたらす成長と学習の機会に感謝することを、私の育った環境はこう教えてくれました。
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「合唱で広がる和」
ダニエル パトリック ワインマン クルーズ
アメリカ出身、四国中央市 国際交流員
歌は色々な役割を果たします。ストレスを和らげたり、人と人の繋がりを深めたり、心も快復させることができます。1人の気持ちを世界の皆と分かち合うことができます。東日本大震災の5年後、私は被災地である大船渡市に引っ越しました。気仙地方の合唱団に参加して、地元の方々と色々な作曲家の歌謡曲等の邦楽に触れました。合唱練習と追悼演奏会を通じて大震災が理解でき、被災地に住む方々と友情の絆を結ぶことができました。
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「変か」で「変化」
ヌルルフダ ビンディ シャフィイ
マレーシア出身、日置市 国際交流員
日本に留学していたころ、頭にトゥドンを被っている私はいつもじろじろ見られていました。それをきっかけに、日本人の方にマレーシアや世界についてもっと知ってもらいたいという夢を持つようになりました。2017年、JETプログラムで国際交流員として鹿児島県日置市に派遣され、自分と日本のことを再発見することができました。コロナ過の中ではありますが、差別、偏見などと言うことをもう一度みんなで一緒に考えたいと思い、この大会に応募しました。
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「文化の違いからの学び」
サミュエル ンダイゼイエ/会場審査員賞
ルワンダ出身、東海大学 大学生
志を持って遠く離れたところから留学のために日本へ来て、学校の勉強以外にも、日本での生活を通して、文化の面での違いを感じ、その違いからも多くの事を学ぶ事ができ、自分が成長したと思います。文化の違いを通して、学んだことをぜひみなさんにお伝えしたいと思います。また、海外に少しでも興味を持って、海外に出て新しい文化に触れ、私のように何かを感じて、学んでいただけると嬉しく思います。
★過去大会のスピーチ動画配信中
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